2014年秋。ヨーロッパをはじめ、日本国内でも多くのインテリアイベントが開催されました。今回はそこで見られた新作から注目素材をピックアップし、来年以降の傾向を占ってみましょう!

和紙はやっぱり気になる素材

ここ数年、和紙の新しい素材が多く発表されています。11月に東京ビッグサイトで開催されたJAPANTEX2014やinteriorlifestyle TOKYOでも日本ならでは、という和紙壁紙が登場しました。10月にはユネスコの無形文化遺産に推薦されていた「和紙 日本の手漉き和紙技術」が登録勧告されるなど、世界的にも注目が集まり、ますます和紙素材の魅力を見直す動きに繋がって来ています。まず、インテリア素材として注目すべきはその色や表情の多彩さでしょう。襖紙の加飾技術で培われたその多様性を現在のインテリア空間にも使える色柄で展開する企業が増えてきました。洋室でもアクセントクロスとして和紙を使うのがおすすめです。

A-WALL 阿波紙/Awagami Factory
A-WALL 阿波紙/Awagami Factory
A-WALL 阿波紙/Awagami Factory
A-WALL 阿波紙/Awagami Factory
A-WALL 阿波紙/Awagami Factory
A-WALL 阿波紙/Awagami Factory

自然の景観をインテリアに取り込む

2012年以降、ようやく新しい時代の「ナチュラルスタイル」が見えて来たインテリア業界。それは単純に木や綿などの自然素材を使ったインテリア空間ということではなく、自然の風景を切り取ってその空気や匂いまでも部屋に持ち込んだかのようなスタイル「Neo Natural」です。そのデザイントレンドを牽引するElizabeth Lericheは、9月に開催されたMaison & Objetで、「Jardins secrets(シークレット・ガーデン)」というブースを作り話題になりました。また、日本でも石材をそのまま壁装材にする技術が紹介されるなど、テクノロジーの進歩と共に加工技術が飛躍的に進み、新たな自然素材の活用やリアルな転写技術で自然を取り込む新しいインテリアスタイルが身近になってきたのです。この冬から早速、雪の雫のようなオブジェやリアルなデジタルプリントのクッションカバーを使ってインテリアを新しいナチュラルスタイルにしてみては?

tzuri gueta
tzuri gueta
tzuri gueta
tzuri gueta
SLISTONE/シンコール
SLISTONE/シンコール

新しい色

ELITIS
ELITIS

◯イエローオーカー

2015年以降、注目される色のひとつは深いイエローオーカー(芥子色)。キルティングやベルベット調の起毛素材などで少しレトロ感を演出して楽しみましょう。クッションや椅子の張り地でアクセント使いするのがおすすめです。

SCHRAMM
SCHRAMM

◯ブルー×グリーン

美しい海の色を連想させるエメラルドグリーンやアクアブルー。そして森の色グリーンなど。来年にかけての注目カラーのひとつはブルー×グリーンになりそうです。コンフォーターケースやラグの色にこれらを使って、爽やかな気分に浸るのもいいですね。

TINA FREY DESIGNS
TINA FREY DESIGNS

◯ピンク×グレー

2013年の Maison & Objetで登場し、注目され始めた淡いピンクとグレーのコンビネーション。この組み合わせはファブリックに留まらず、家具や雑貨の組み合わせにまで広がりを見せ、2014年後半から来年にかけて様々なシーンで多く見られそうです。