築25年以上経つ木造在来工法の戸建て住宅のデザイン・リフォームです。

庭木が大きく成長したため、東南向きにも関わらず、1階のパブリックスペースにほとんど日が射さず、暗く湿気のある空間に。そのため多世帯住宅で家族が多いにも関わらず、リビングや和室に家族が集まることがほとんどなく、それぞれが自分の個室に籠りがちになっていました。

そこで暗い和室とリビングの開口部を広げ、サンルームを増築。内装もダークカラーから白を基調とした明るい内装材に変更し、光と風が心地よいパブリックスペースを作りました。

明るくオープンな畳コーナー

ほとんど使われることのなかった立派だけれど暗かった8畳の和室。これを明るく使い勝手の良いくつろぎの空間にするために収納を増やして床の間をコンパクトにし、床を上げて掘りごたつを設置。開口部を上に広げて今まで以上に採光を確保しました。襖もコンパクトな空間に合わせてモデルチェンジ。圧迫感をなくし明るさを出すため、シンプルなデザインに。襖紙は一見、白無地に見えますが、実は細い銀のボーダーが入ったモダンなもの。引手と縁は木地仕立てにし、全体にすっきりとした印象に。ある時は客間に、ある時はおばあちゃんのくつろぎの部屋に...と小さいながらも多機能な空間になりました。リビングとの間の建具にはタモ材を用いた格子戸をデザイン。洋と和の空間をバランス良くつなぐ役割を果たしています。

モダンなTOKONOMA(床の間)

壁面に櫛目模様のタイルを用い、置き床を使ったモダンなしつらえ。

コンパクトでも空間に小宇宙をつくるTOKONOMA(床の間)があると部屋のグレードがワンランクアップします。

サンルームのあるリビングルーム

出窓だけで庭への出入りが出来ず、暗かったリビングルームに庭との一体感を持たせるためにサンルームを増築。それによって光と風が心地よい明るいリビングルームが完成しました。

オリジナル収納でピッタリ、スッキリ、タップリ

大家族で沢山のモノに囲まれていたI邸のもう一つのテーマは収納でした。多くの食器や小物をいかにすっきりと美しくしまうかを考え、造作家具を多用。ダイニングの一角に書斎コーナーを設けたり、キッチンの壁面を利用して奥行き250mmの薄型食器棚を造るなどして「ピッタリ、スッキリ、タップリ」の収納量を確保しました。

ガーデンもデザイン・リフォーム

大きく育ちすぎた植栽を伐採し、お庭も大改造。和室とリビングから庭へのアクセスを可能にしたことで、外と内のつながりが出来、空間に広がりが出ました。