TECH EDEN: GARDEN FROM THE FUTURE

©︎Eriko Hosoi,2024
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「テック・エデン:新たな自然の目覚め」

持続可能性と地球保護はイノベーションやデザインと本当に両立できるのだろうか?
という問いに「イエス」と答えるようなメインテーマが展開された2024年のMaison & Objet。
2024年1月に開催されたこの見本市は今年で30周年を迎えた。

エコロジーとテクノロジーは現代に生きる我々の生活に共に不可欠であり、それらをデザインの力で両立することは可能であると、希望も込めて語っている。

息を呑むように美しい海の中や森の中を理想的な自然世界として讃え、プラスVRやメタバースのような没入型デジタル世界や未来的なテクノロジーに満ちた世界との掛け合いを楽しむことこそ、現代のウェルビーイングにつながるのではと提示していた。

What's New? In Decor「NOUVEAUX MONDES」by Elizabeth Leriche

今回エリザベス・レリッシュが担当したDecorのブースのタイトルは「新しい世界」。明日の世界のインテリアの最新スタイルの色と素材に迫ります。ブースは大きく3つのエリアに分かれ展開。理想化された原始的な自然の姿を幻想的な夢の形で表します。

一つ目は、まるで自身が不思議の国のアリスのように小さくなって熱帯のジャングルに迷い込んだかのように錯覚するエキゾチックで生命力に満ちた深い森。むせ返るような緑に包まれ、そこに深い紫が絡み合い、熱帯の熱気や原生林の魔力を秘めた植物の世界が広がります。

次は蒼く冷たい水の中。海の世界。海藻が波にたゆたう流動性、サンゴの造形美、水の透明性と光を反射する煌めき。海の生物達が放つ神秘性と独特のフォルムがインテリアとなることで新しい世界を開きます。

最後は茶色の乾いた土と砂の世界。さまざまな質感の茶系の素材が乾いた砂漠や荒れた荒野の大地のように広がります。黄土色の土、赤茶けたレンガ、枯れ木や焦げて炭化した黒色、広大な砂漠の砂の色。遊牧民や砂漠の民のテントの中でくつろぐようなリビングやプリミティブな花器やランプや陶器類。

私たちの想像力を掻き立て憧れる、地球上で最も美しい自然世界をインテリア空間に大胆に取り入れようとする提案です。

©︎Eriko Hosoi,2024
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What's New? In Retail「Supersoft」by François Delclaux with BETC

フランソワ・デルクローと戦略コンサルティング会社BETCデザインによって構成された今回。店舗スペースを最大限に活用するための新しい提案が次世代型コンセプト・ストア「Supersoft」と名付けられて展開しました。ショップ・ウィンドウからディスプレイ・テーブルまで、リアル店舗

全体の雰囲気からデジタルセールスのバランスまでを実際に見本市で取引されるプロダクトを組み合わせて紹介しています。
TECH EDENというテーマが示すように、バイオフィリックデザインの潮流も顕著になっています。自然界が生み出した有機的なフォルムやテクスチャー感の再現など、それらを3Dプリンターなどの最新技術で製作。柔らかな色彩や虹色の輝きを放つ幻想的な空間の中で、テクノロジーと自然は調和を保ちながら、我々の世界に安らぎと開放感をもたらすでしょう。

©︎Eriko Hosoi,2024
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