サンライズ・カラーの魅力

陽気なオレンジからイエローまで、様々なサンライズ・カラー(太陽のような色)が登場しました。これらの色に黒や寒色をアクセントで加えるなどして、空間にモダンな要素をプラスすれば今年らしさが増すでしょう。ビンテージのインテリアやアクセサリー、男っぽい小物などを加えて甘さを押さえるのも良いでしょう。

情熱の赤

今シーズン、特に目立ったのが赤のバリエーション。紫、茶、金などの色を掛け合わせた深みのある赤色の新作が数多く発表されました。シルクタフタ、プリーツ、ヒートカット、オーガンジー、刺繍とその素材と加工テクニックは多種多様。大胆な配色で空間にパッション(情熱)を取り入れたくなる、力強い赤色に注目です。

南国の海の色

美しいターコイズブルーや、マリンブルーなど、ブルーのバリエーションも注目カラーです。ビンテージ風の味付けや補色のイエローやオレンジと組み合せるなど、パンチのあるコーディネーションもオススメです。

レリーフのような立体モチーフ

壁紙にフロッキーを施し立体的な雪景色を再現した壁紙やキルティングのような効果を生むボンディング加工やトロンプロイユ(だまし絵)プリント。そして金唐革紙を思わせる美しい型押しなど、多様なレリーフ効果のあるファブリックや壁装材が登場しました。クロコダイルの型押しもファブリック、レザー、壁紙と様々なブランドで新柄として出ています。空間のアクセントとして大きな効果が得られる立体モチーフをアクセントウォールに使用したり、クッション材としてソファに合わせるなどして楽しみましょう。

ラグジュアリーなシルバー光沢

伝統的なダマスクや花柄を得意としていた壁紙のブランドで、今シーズンはモダンな幾何学やヒョウ柄やクロコダイルモチーフが登場。そこにシルバーの箔プリントを施したり、ラメで光らせるなどのテクニックを使ったものが見られました。空間はモダンにまとめ、家具やファブリックで個性を出す、コーディネーションはいかがですか?

ロマンチックな水彩画タッチの花モチーフ

前シーズンに引き続き、ロマンチックな水彩画タッチの花柄が数多く出展されました。特にモクレンの柄は複数のエディターから新作が出ました。心がほんのりと温かくなるような花モチーフで空間に彩りを加えてみましょう。

ラスティック&トラディショナルの継続

一昨年登場して以来、イカットモチーフ(かすり調)の人気が衰えません。麻素材の人気と相まってラスティックな風合いや柄展開がバリエーション豊かに拡大しています。そしてこちらもより繊細に美しく、新しいテクニックで継続する伝統的モチーフ、ペイズリー。ベルベット調やカッティングワークで新しい魅力を発しています。また、レーズもチーフもスパンコールやクリスタルを用いてラグジュアリーに。プリント柄でも力を発揮しています。伝統、民族モチーフはそのスタイルを洗練させながら、継続しています。

日本の伝統美

桐の葉やひらがな、松、着物や帯の伝統柄など、日本の伝統モチーフが今シーズンも多くのエディターで見られました。商品名に「MARU」など日本語を付けるものまであります。日本の伝統美をアレンジして新柄にする傾向は継続され、以前流行した侘び寂びの世界だけではなく、より大胆に華やかなデザインに昇華し、魅力を発しています。また和紙を使った素材も見られ、その応用範囲は今シーズン特に顕著に見られました。

トレンドブース INSPIRATIONSのテーマは「クレイジー」

世界にはびこる憂鬱な雰囲気はもういらない!とばかりに、少しずれた感覚で狂気(クレイジー)や笑い(ウィット)を取り込んだデザインで、私達に活力と想像の世界をもたらしてくれるブースが3つ展開されました。奇抜なデザインの集積で不思議な洞窟に迷い込んだような錯覚に陥る、“Sweet Freaks”。 破壊と再構成でアートのような一点物の魅力を皮肉まじりに見せた“art’ketting”。ひとつひとつの扉を開けると摩訶不思議なパラレルワールドへ誘われる、現代版不思議の国のアリス“dream box”。妄想ともいえる異空間はこれまでにない、想像力をかき立てる新しい世界感で満ちていました。